アベノミクス：経済用語基礎辞典

【アベノミクスとは何ですか？】
２０１２年に誕生した第二次安倍内閣が提唱した経済政策の事です。安倍総理の「アベ」と経済を英語で表した「エコノミクス」をくっつけた造語です。アメリカのレーガン大統領時代にもレーガノミクスという言葉が流行しました。

【どんな内容ですか？】
アベノミクスは３つの基本方針からできています。
1. 大胆な金融緩和政策
2. 機動的な財政出動などの財政政策
3. 民間投資を喚起する成長戦略

【なぜこの政策だけがアベノミクスという名前がついたのですか？】
２０１２年１２月の衆議院選挙の際、当時の安倍自民党総裁が、今後の経済政策として、「２％の物価目標を必ず達成する、そのためには日銀と政府が協力して大胆な金融政策を行う」ということを公約の大きな柱としました。その内容がいままでの政府の政策に対して非常に大胆な物として為替市場に驚きをもって受け止められたのです。

１ドル８０円前後の円高水準で推移していた円が買われ、２０１２年末〜２０１３年にかけて一気に円安方向に動く事となりました。その結果、輸出企業を中心とする企業の収益が急激に回復に向かいました。その変化が非常のドラスチックなもので、日本のデフレこう着状態を打破する効果があると考えられ、安倍首相が提唱している経済政策にアベノミクスという言葉がつくこととなりました。

なお、世界から見たときにアベノミクスの政策は円安誘導だという批判も一部にはありますが、デフレ脱却の切り札的政策として、おおむね理解はされているようです。アベノミクスは世界の国々からも注目されていると言っていいでしょう。